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そのあとビアンキさんに明日の朝9時に並盛駅に来なさい。そこにあなたの未来の恋人がいる筈だから。

と、物凄く誇らしげな顔をしながら言われて。

んでもって、未来の恋人ってなんだよとか。朝9時って何の拷問だよ普段なら爆睡中だよとか。その他もろもろのツッコミはとりあえずそこら辺に置いておいて。

この状況何!?

目の前には、ね。わかるよね皆。わかってね皆。

鬼がおるよーー!黒ずくめの鬼が般若の形相でこっち睨んどるよーー!

どゆこと!?どういうことですかビアンキさん!!てかはぁ!?私の好きな人がなぜこいつなんだよ!!意味わかんねぇよ!!


「何、僕じゃ不満?」


いや、不満も何もこんな黒尽くめ男と遊園地に行こうものなら片っ端からその辺の人たち咬み殺して遊園地どころじゃなくなんだろ!!


「大丈夫、今日貸切らしいよ。赤ん坊も気が利くね」


いやいやいやいや、大丈夫じゃないでしょ!しかも貸切ならチケット必要なくないか!?


「ちょっと、もう電車出るんだけど」


は?いや、私が遊園地に行く前提で話進めるのやめて下され。未来の恋人なんていうから、ものっそいイケメンが白いスーツ着て白馬に乗ってくるのかと思ってたのによ!!(現代にそれやったらただの変態です)

うるせーな!変態でもかっこよけりゃ許されるんだ!!(理不尽)


「うるさ」


え、ちょなに!?


「イダダダダダダダ!!!」

「早く行くよ」

「わかりました!!わかりましたから、腕がぁあああああああああ!!」


痛い。メッサ痛い。

土曜日早朝、早朝?まぁいいや。

私の目の前に現れたのは、白馬の王子様でもなんでもない。

人間になった「まっくろくろすけ」でした。あ、これ伏字いるかな?いれとこっかな。「まっくろ〇ろすけ」でした。はい。

あ、殴った。じょうだんすよ!真に受けんなよ!!











はい、遊園地につきました!

さぁて皆さん!また新たな問題が発生しましたよ!

貸切って嘘じゃん!!いや、確かに多少は人が少ないけども!

意味わかんねェ――――!!と青すぎてちょっとイラッと来る空に向かって吠えれば、委員長の鉄拳が降ってくる。

し、視界が霞んできやがったっぜ…


「ん?」

「どうかした?」

「アレ」


ついと空からひらひらと舞い降りてくる紙切れ。どっから追ってきたんだとかいうツッコミはナシで。

パシンと両手に挟むようにしてその紙を取る。あ、このとり方トト〇のメ〇ちゃんが、まっくろ〇ろすけ潰した時と一緒だ。


「えーと何々……チャオっす!いい気味だな。殺されないように気をつけろよ……誰だこんなこと書いたの―――!!」

「ちょっと、耳元で叫ばないでくれる?」


そう言いながらも、委員長は私の腕をぐいぐい引っ張る。そりゃあもう引き千切らんばかりの強さで。

何だこれは?早く遊園地に行きたいのか?てか、痛みが尋常じゃないんだが。

痛い痛いと抗議しても無視される。私の人権はいずこへ。

委員長に腕を引っ張られたまま私は考える。

てか、委員長は何でそんなに遊園地行きたがるんだろ。あ、もしかして本当は可愛いもの大好きとか?遊園地とか皆で遊べていいなぁーって今まで指をくわえてみてた感じなのかな?んでもって、それを見越した天使リボーン君が私とのデートと称して、悲しい少年雲雀恭弥君に遊園地の楽しさを教えてあげようと!!


「そういう事だったらまかせんしゃ――い!!!」


拳を高々と天に突き上げてガッツポーズ。委員長やらほかの通行人の方々が不審げに見てるけど気にしない気にしない。

じゃあ早速楓ちゃんプロデュ―ス!初めての遊園地始まり始まり〜〜えと先ずは……




ちょっとナレーション交代。ハァ…前々から思ってたけど楓のおめでたい思考回路にはいつもいつも驚かされるよね。

それで、僕がこんな群れてるところに来た理由。悪いけどあんな馬鹿な理由じゃないから。

ただ、気に入らなかっただけ。

だから、赤ん坊の提案に乗ってあげたんだよ




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