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「うわっ!香水!!すげぇー高そー」
ただいま応接室です。
没収品の数は、相当ある。女子生徒からは、香水やら化粧品やらを大量に没収したらしい。
まぁ、ぶっちゃけ言っちゃうとさー香水とか使ったこと無いんだよねー
だからさ、使ってみたくなるのは仕方なくない?人間として。ほら、知的好奇心!みたいな。
「発射ーーー」
シュッシュッとあたりに香水を撒き散らして、クンクンと臭いをかぐ。
「これはイチゴ味かぁ〜〜」
のほほ〜んと目を和ませる。あ、ちなみにこんなに平和なのは、委員長が居ないから。
見回り行ってくるって言って、さっき出て行った。
でなきゃこんな事できないよ!そこまで私は命知らずじゃないよ!
「次は何味かなぁ〜〜」
あ、一応言っておきますが、何味とか言ってるけど食べてるわけじゃないよ?あ、知ってる?そうですか。
「んー飽きた」
香水で遊ぶのに飽きてしまったため次の玩具をさが・・・次の仕事に取り掛かる。
「のぉおお!!これは、昨日発売された新作ゲィム!!」
いやー最近金欠でさー買えなかったんだよねー、と説明書をパラパラめくってみたり、カセットをつついて本物だよな?とか言ってみたりする。
「本物だぁあああ!!あれ?でも本体は・・・?」
思えば、ゲーム機本体が見つからない。
本体がなきゃゲームができないではないか!!
そして、うんうん唸って考えて、ハッと思いつく。
「そうだよ!没収した生徒のリスト!!!」
没収された物は、反省文を書いたらちゃんと返してくれるらしい。
最も、反省文を書くのはゲームとか高い物を奪われた哀れな人たちだけみたいだけど。
「誰かなー誰かなー」
パラパラとリストをめくると、【没収品、ゲームカセット】とある。
さっそく発見だぜ!!と、誰も居ないのに一人で親指を立てる。
「さてさて、肝心の人物は・・・」
【沢田綱吉】
ん?見間違いかな?
ゴシゴシと目を擦って、一度目をつぶる。
ギュゥウと強く目をつぶって、カッと目を見開く。
【沢田綱吉】
「ツナ!?なにやらかしてんのあの子!!」
驚きのあまり母親口調になってしまいましたよ!!
そして、タイミングよすぎるなオイ!っていうほどいいタイミングで廊下のほうから声が聞こえる。
「おい、野球馬鹿!お前が行けよ!!」
あ、MY隣人の獄寺さんだ。
メッチャキレとるなオイ。声デケェよ。そんな大声出してたら、委員長居たら怒るよ?
「い、いいよ獄寺君!悪いのは俺だし俺が行くよ!」
あ、ツナだー相変わらずのヘタレっぷり・・・じゃなくて、友達思いでいらっしゃるのねオホホホホ!!
「ツナ、災難だったのな」
山本君だね。うん。
君の隣の二人は少なからず脅えているよ。
「何行ってやがんだテメェ!!お前が引き返さなきゃ見つかることはなかったんだよ!!」
「け、喧嘩やめてーー!!」
ガラガラガラ
「ひっひぃ!!ゴメンなさい!!」
「雲雀!!十代目には手出しさせねぇ!!」
「落ち着けよ獄寺」
ウワォ!私の事いいんちょだと思いこんでるようだね
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