・雷蔵視点
『あああああ三郎!!それ俺のお団子!』
「お前が食べないのが悪い」
『万死に値する…』
「キャラ違くないか!?」
僕には気になってる事が一つある。
やっと藍の警戒がなくなって皆冗談や戯れを日常になった頃の出来事だった。
「うーん…」
「雷蔵どうしたんだ?」
「ねえ、勘右衛門は藍に何て呼ばれてる?」
「勘ちゃんだけど?」
「はちは?」
「はっちゃんだな」
「うん。それで、兵助は兵ちゃんで、僕が雷ちゃんだよね?」
「そうなのだ」
僕はそこまで来て、今まで疑問に思っていた事を初めて口にする事にした。
「じゃあ何で三郎は三郎なの?」
そう、三郎だけ呼び捨てなんだ。
基本同輩と先輩はちゃん付け(先輩にはちゃん付け以外やあだ名のような名前の後に先輩をつけるけど)が基本な藍。
「あ、確かに。言われてみればそうだな」
「三郎だからじゃないのか?」
「兵助それはアバウトすぎないか?!」
「気になるなら聞いてみればいいんじゃないか?」
「うーん…何か今更な気がして…」
悩みだすととまらないのが僕の悪い癖だと思う。
それは自他共に認めている僕の欠点。
聞けば解決する事も知っているんだけど、何故か聞くに聞けない状態なんだ。
『駆逐するっ!!』
「お前は某駆逐厨かっ!」
『三郎が悪いんだよ!』
そんな事を考えている暇にも二人は戯れている。
まあ三郎がからかっているだけとも言うんだけど。
そろそろ考えすぎて眠くなってきた頃、いつの間にか勘右衛門が立ち上がり猫の傍に動いていて。
「なあなあ藍」
『何?勘ちゃん』
「何で三郎だけ呼び捨てなんだ?」
『…あ、そっか』
「もしかして雷蔵が考えていたのはそれか?」
三郎の髪の毛、正しくはヘアピースだけどそれを引っ張りながらきちんと勘右衛門の問いに顔を向けた猫がそう言えばと手を叩いた。
それによって逆方向へ力を入れていた三郎が転びながら僕を見て口を開く。
さすがというかなんと言うか、やっぱり悩んでいたのは知っていたんだ。
『俺も最初は三郎じゃなかったんだよー』
「え、そうだったのか?」
『でも三郎に却下されたんだ』
「理由は?」
『それはね、』
「おいっ藍!」
『むごっ』
今まで気になっていた事が明かされようというのに三郎が説明しようとした藍の口を必死で塞ぐ。
それをわちゃわちゃと勘右衛門や珍しく気になるのか兵助が三郎を離そうと奮闘している。
「わ、ちょ…お前ら!何をするんだ!」
「だって気になるじゃん!」
「早く藍を離すのだ。汚れる」
「兵助酷くないか!?」
「ああああもう!俺も気になって仕方ないじゃねぇか!」
そんなに隠したい事なのか二人がかりでも藍から離れない三郎についにはちさえ動き出す。
僕たち五年の中で力は一番のはちが参加した事によってやっと藍の口から三郎の手が離れた。
皆期待をこめた眼差しで咳き込んでる藍を見つめる。
「うわああああああやめろ藍−−−−−!!!!」
『げほ…だ、団子の恨み…』
「ついに三郎呼び捨ての謎が解けるんだな!」
「大丈夫か藍、ちゃんと唇を洗うんだぞ」
「お前そこなの!?」
来るぞ、ついに。
そう思ったら僕も唾を飲み込んで藍の言葉を待つ。
『…さぶちゃんが嫌だって』
「「「「は?」」」」
「っ、だ…だってさぶちゃんてあの有名なえんk」
「それ以上はやめとけぇえええ!!」
「ぷーーーっ!!!」
「はっ」
「なるほど…そういう事だったのか」
それは確かにまずい。
顔を真っ赤にして顔を手で覆う三郎に全力で大声を出して被せるはちに腹を抱えて笑う勘右衛門。
そして何故か鬼畜化な兵助の鼻で笑うのを聞きながら僕は考え事を一つ解決する事が出来たと小さく頷いた。
そしてだんだんとこみ上げてくる、
「っぷは!!あははははははは!!!!」
「雷蔵おおおおおおお!!?」
いや、笑っちゃうのも仕方がないでしょ。
さぶちゃんって…
さあぶちゃんって呼ばれてる三郎を想像したら笑いが止まらなくなった。
部屋の隅で三角に足をたたんでへこむ三郎に笑っていなかったはちや兵助も笑い出す。
『え、何で皆笑ってるの?』
「お前は知らなくていいんだっ!!」
今日も僕らはこうやって藍との日々を過ごす。
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ギャグー!!!www
そうなんです、最初はさぶちゃんにしようと思ったのですがどうにもあのお方が出てきてしまうので呼び捨てにさせましたww
ちょこちょこ違うジャンルのネタが出てきましたがご愛嬌で苦情は勘弁してくださいごめんなさい←
最初はヴェ○ダのあの人で二回目は巨人化なあの子ですね分かりますよねwwww
たまにはこういう日常系もいいかなと思いつつ、アレ本編も日常系だったわと気づく。
五年は年相応なわちゃわちゃをしてるのが一番好きですww
またもや書いてて自分が楽しかったwwww
ここまで見てくださった皆様ありがとうございました!
【由来END】
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