「うー、雷ちゃんごめん」
「いいよ、気にしないで。僕もごめん」
土だらけになった藍の顔を持っていた手拭いを濡らして拭いてあげる。
気持ち良さそうに目を細める仕草が猫とのぎゃっぷ、を感じて笑ってしまう。
さっきは何で猫になったんだろう、とかも思ったけど藍に戻ってくれたしもういいかとも思う。
「俺、何でいきなり猫になっちゃったんだろうなー」
「あ、うん」
「何で驚いてるの?」
「僕も何でかなぁって思ってた時に藍が同じこと言うからさ」
「そう言うことかー。でも思ってたって事は雷ちゃん的にもう終わってるんでしょ?なら俺もいいや!」
藍はい組らしい洞察力に少し驚きつつ、へらりと笑って背伸びをした。
まだ頬に泥がついていて、その笑顔はまるで下級生の子たちみたい。
「藍はズルい」
「え?!」
「おいで、藍」
「雷、ちゃん…?」
「何だかちょっとやられっぱなしは僕も嫌だから、藍の事少しだけからかおうと思う」
「び、にゃっ?!」
僕は出来るだけ優しい笑顔を顔に張り付け藍に向かって腕を広げた。
本能で感じ取ったのか藍は口元をひきつらせ僕を見ている。
焦れったくなって藍をこの腕に閉じ込めれば柔らかい髪の毛が顔を掠めた。
「柔らかい…」
「え、俺太った?」
「違うよ、藍の髪の毛」
「成る程…で、そろそろ雷ちゃん離してもらってといい」
「何?」
「何でもないですすいませんでした!!!」
何故か震える藍に首を傾げながら抱き締める腕を強めて、密着する。
忍は香りをつける事はしないし、無臭の筈なのにこの子は太陽の匂いと人を狂わせそうな危険な香りがする。
「藍…」
「んひ!」
「どうしよう、藍このま抱きたくなっちゃった」
「えぇ?!俺男だよっ?!」
「細かいことは気にしない」
「こへ先輩じゃないんだからぁぁぁぁ」
草むらに押し倒して僕は藍の頬に唇を落とす。
今日は、いい天気だ。
唖然とする藍を抱き巻くらのように抱え込んで瞳を閉じる。
「雷ちゃん、寝るの?」
「うん」
「それなら俺も寝る」
藍の匂いに包まれたら、何だかほっとして急に襲ってきた睡魔に 身を任せれば抱き返すように腕を回される。
抱き締めれば抱き締め返してくれる人との温もりがこんなに癒されるものだとは思わなかった。
「藍、好きだよ」
「俺も!!」
きっと僕と藍の好きは噛み合ってない。
てもまあ、今回はそれでいいや。
いつかちゃんと気持ちを伝えるまで。
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更新したら内容がなくなっていた…
後半ちょっと雷蔵様降臨させましたww
そして口調が迷子…
もっと精進せねば。
それではありがとうございました!
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