「あ、藍ちゃーん」
『しろちゃん!』
私はくのいち教室、二年生の一条藍。
行儀作法の為にこの忍術学園に入学しました。
そんな私には大好きな人が居ます。
二年は組、体育委員の時友四郎兵衛くん。
私はしろちゃんって呼んでます。
『ご、ごめんね!待たせちゃった?』
「ううん、僕も今来たばっかりだから気にしないでいいのだ」
『そっか、良かった…』
いつもボーッとしてるしろちゃん。
でもすっごく優しくて、笑いかけてくれる笑顔はとっても可愛い。
今日はそんなしろちゃんとお出掛けです。
この日のために、くのいち教室の子たちと小袖を選んで斉藤タカ丸先輩に髪を結って頂きました。
「…あれ?藍ちゃん今日、」
『えっ?』
「んー…何でもないのだ」
『そ、そっか!』
じーっとこっちを見てきたしろちゃんに、お洒落してきたのを気付いてくれたのかと思ったけど直ぐに目をそらして何でもないの一言。
気合い入れたのがバレるのは恥ずかしいけど、やっぱり気づいてほしかったなー。なんて私の我が儘でしょうか。
「あ、小松田さーん。僕たち、外出してきまーす」
『これ、外出届けです!』
「はーい。気を付けて行ってらっしゃいー!」
「『いってきまーす!』」
小松田さんにきちんと外出届けを出して、出門表にサインしていざデート!!
門を潜り抜けて町への道をお喋りしながら歩く。
と言っても私が一方的に話し掛けているだけなのだけど、しろちゃんはふんわり笑って相槌を打ってくれる。
それだけで嬉しくなっちゃう私は、しろちゃんが本当に大好きなんだなって思っちゃう。
「あ、そこ危ないんだな!」
『へ?』
「この前七松先輩といけどんマラソンした時に、ここら辺は毒虫が居るから気を付けろって言われたんだな」
『そう、なんだ…ありがとう、しろちゃん』
お話に夢中になってると、急にしろちゃんが私の腕を引き寄せて危険を知らせてくれた。
すっごくドキドキして触れられている腕が凄く熱いんです。
少しだけ近づいた距離。
いつかこうして心も近くなるといいなぁ、なんて。
「藍ちゃん」
『なに?』
「僕がいつかちゃんと忍者として強くなったら、こうして毎日守ってあげたいんだな」
『…ふ、え?』
「僕、藍が大好きなんだな」
一瞬息をするのを忘れました。
今、しろちゃんは何て…
もう一度聞こうとしてしろちゃんに視線を向ければ顔を真っ赤にして私を見ていました。
あぁ、私はとっても幸せです。
「だから、もう少し待っててくれる?」
『う、うん!!勿論だよ!!私もしろちゃんが、大好きなの!!』
「本当?う…嬉しいんだな…!!」
今日はとってもいいことが起きました。
いつか、しろちゃんが大きくなって立派な忍者になったら…
「じゃあ、僕たち婚約者なんだな!」
『っ、』
「頑張るね、僕ボーっとしてるって言われるけどいつか七松先輩みたいに強くなって藍ちゃんのだ、旦那になるんだ…!」
『うんっ…!!』
小さな手で私の腕をぎゅって握って交わしてくれた約束。
泣き出しそうな私はただ頷いてしろちゃんに抱きついた。
行儀作法で入学した私が先に卒業しちゃうけど…寂しくないよ。
しろちゃんの気持ちが変わってしまうかもなんてちょっと思っちゃうけど、今はその言葉で十分なんです。
思いが交差して、それ以上に何かを求めるなんて私にはできないです。
「僕、気持ちが変わることなんてないよ」
『え…?今、私の考えてること』
「分かるよ。僕だって忍者のたまごだもんな」
あぁ、大好きです。
ちゅ、って私のほっぺたにしろちゃんが唇をくっつけた。
『私も、ちゃんといい奥さんになるね。その為にくのいちの授業頑張る!!』
「うん!」
『「約束!!」』
ちっちゃな小指で交わされた約束がかなうのはきっとそう遠くない。
「迎えに来たよ、藍ちゃん」
ほら、ね?
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しろちゃんが可愛過ぎてその勢いのまま書いたので意味不明な薄っぺらい内容に…!!
しろちゃん可愛いよしろちゃんっっ!!
いつか成長しろちゃん書きたい!
でも口調が定まらない罠。精進します!
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