扉を開けばあの頃から変わらないメンバーが笑顔で席に座っていた。
まだ始まって数秒なのに、色々な思いが溢れそうになって隣を見れば彼女は困ったように笑っている。
この顔は涙を堪えている証拠。 俺がプロポーズした時もこんな顔をしていた気がする。
「宵月」
『…ん?』
「またこの平和な世界で皆に出会えて良かったってすごく思う」
『そうだな』
「この奇跡、大切にしよう」
俺と宵月が歩くこの道を花びらを散らせながら祝福してくれる先輩、同輩…そして後輩たち。
容姿はあの頃と少し違って、大人になっているけどここに居る皆が笑顔。
泣き顔なんて、一つだってない。
『兵助…』
「ん?」
『やっと…やっと皆の笑顔を見れたっ…』
「うん」
『あの時、ずっと心の中で悔いていたんだ…この子達の顔を曇らせてしまう事を…っ、』
かみ締めるように涙を一滴零しながら一歩一歩歩いていく。
俺は無言で頷きながら腕を掴む宵月の体温を感じた。
自分はなかなか笑わないくせに、他人の笑顔が見たい人だったから あの最後はきっと悔やんでも悔やみきれないものがあったのだと分かってる。
分かってるからこそ、
「幸せになろう。宵月が笑えば、皆もこうして笑ってくれるさ」
辛い時、苦しい時…いつだって俺が守る。 これからは、もう二度とあんな思いはさせないと誓ったんだ。
あの桜の木下で。
彼女が眠った、あの学園で。
「笑って。皆も幸せになるように」
『あぁっ…!』
これからはずっと一緒だ。 病める時も、健やかなる時も…傍にあり続ける。
神父も居ないこの教会で、進行なんて関係なくて、 ただ気持ちのままに宵月の唇に自分の唇を押し当てた。
愛することを、誓います。
不器用な彼女を、ずっと。
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結婚式なんて堅苦しいものをはぶきました!!←
ヒロインが出なくて、もはや夢小説と言っていいのかわからないこの長編でしたが 最後くらいはとハッピーエンドにしました!!
とりあえず、本編は終了となります! リクや自分で何か思いつけば室町OR現代で番外編を書いていこうと思います!!
もはや中篇でよかったんではなかろうかというツッコミはあえてしないでおいてくださいwwww
し!か!し!
書いてないヒロインサイドのお話をこれから執筆して行こうと思っていますので、二つあわせて完結という形をとらせていただこうと思っています! なので一旦終わり、というだけでまだまだ続きます!!
この長編よく分かんなかった。と思われると思いますが、二つを繋げて一つの物語にしていければな、という願望。
ここまでお付き合いくださった皆様、まだまだ続きますよおぉおおおお!!!
よろしければヒロインサイドもよろしくお願いいたします!!
ありがとうございました!!!
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