元気よく千鶴が清水家の扉を開く。
『どうぞどうぞー』
一同ぞろぞろと清水家に入る。
と、後にいた茉咲がこそ、っと優佳に話かける。
《先輩呼んでくれてありがとうございますっ》
《いやー、だって茉咲ちゃんが大好きな春ちゃんがいるなら
呼ばなきゃ、だからね》
《だ、だ、だ///!まあ、そうですけど・・・》
『じゃあ私準備するから、みんなは適当にくつろいでてー』
「え、そんな悪いですよ。僕も作ります」
「春ちゃんがやるなら)私も!」
「そうだな。俺も」
「じゃあ俺っちも!」
「じゃあ俺もやるよ」
「悠太がやるなら俺もー」
つまりは全員参加だ。
『じゃあ、ちょっとお願いしようかな』
優佳はスーパーの袋から野菜を取り出すと、各自に渡す。
『じゃあ野菜を切ってくださ〜い』
「了解!」
「バカか子ざる!包丁持って敬礼するな!」
「あ、そだった…」
ザクザクザクザク・・・
8人分の野菜はどんどん切り分けられる。
優佳がお鍋や食器を出していると
「ただいまー」
妹優菜が帰ってきた。
『あ、おかえり優菜』
「ゆうちんの妹!!?うわそっくり!!
俺、ゆうち、じゃない優佳さんと友達の橘千鶴っす!」
「あ、どうも。……あ」
「あ」
お互いを見て少し驚く優菜と浅羽兄弟。
『?優菜、浅羽くん達と知り合いなの?』
「―――あ、いやまぁちょっとね。うん」
『??まあいいや。えっと、みんな改めて紹介するね。
妹の優奈です』
「よろしくお願いしまーす」
ぺこりと一礼。
「僕は松岡春です。清水さんとは同級生です」
「俺は塚原要。優佳とは1年の時にクラスが一緒だった」
「俺は浅羽祐希。以下、要と同文」
「俺は浅羽悠太。以下、春と同文」
「私は佐藤茉咲。高1」
みんな、自己紹介をする。
「私もなんか手伝いましょうか?」
「いえ、もう全部切れましたから」
『あ、ほんと?なら、こっち持ってきてー』
高2が6人、高1が1人、中2が1人のお鍋パーティーが始まった。
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