「ゴメン!」 気を付けの姿勢から深く頭を下げられて、ぴたりと止まる。「嫌いとかそういうんじゃねぇんだ。ただ、今は部活が一番だから、付き合ってもお前のこと大切にできない」 余りに西谷らしい、想像通りの返答なのに、私はうんともすんとも言えなくなった。何度もシミュレーションしたはずの言葉は行方不明になってしまったようだ。せめて嫌いになれれば――きらきらと輝く瞳がそれすら許してくれない。憎ませてもくれない prev | next 「#オリジナル」のBL小説を読むBL小説 BLove - ナノ -