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「ゴメン!」

 気を付けの姿勢から深く頭を下げられて、ぴたりと止まる。

「嫌いとかそういうんじゃねぇんだ。ただ、今は部活が一番だから、付き合ってもお前のこと大切にできない」

 余りに西谷らしい、想像通りの返答なのに、私はうんともすんとも言えなくなった。何度もシミュレーションしたはずの言葉は行方不明になってしまったようだ。

せめて嫌いになれれば――きらきらと輝く瞳がそれすら許してくれない。


憎ませてもくれない



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