「あははははーっ!!ねぇー、シーズーちゃーーんっ!!」
「………」
「えーっ、何なんでそんなテンション低いのさー、楽しもうよーっ!!」
「なんでそんなにお前はテンション高いんだ」
「知らなーいっ、ぜんぜっん、知ーーらないっ」
「………」
いや、理由はわかってるんだ。こんな風に臨也がテンション高くなるなんて原因は臨也が手に持っている缶ビールとその周りに無数に転がっている酒の缶缶缶缶缶缶………。
「あははははっ、ははははっっ!!」
「………」
つまりは今臨也は酔っている、完璧にだ。
「……(それにしてもコイツ、笑い上戸だったんだな…)」
そんな新たな発見を俺は見つけ、あまり臨也にはもう酒は呑ませないようにしようと静かに決意を固め酒を呑んでいた時だった。
「…ねぇ、シズちゃん」
「……なんだよ」
気付いたら臨也は俺の目の前にいた(そんでもってすげぇ笑顔だ、なんかキラキラしてる。キモい)あと、顔近ぇ。…………そして激しく嫌な予感しかしない。
「ねぇ、てっばぁー」
「うっせぇ、なんだよ…」
シズちゃん、つれなーい。なんて言葉は無視しよう。マジでうぜぇコイツ。
「あのねぇ、シズちゃん」
「…だから、なんだよ」
「ちゅーしよーよ!!ちゅー!!」
……………は?
そんな呟きは惜しくも俺の口の中で消えてしまった。
「わーいっ、ちゅーしちゃったー!」
「……」
「照れてるのー?シズちゃんかわいー」
「…おい、臨也」
「ん?何シズちゃ…っ?!」
やられっぱなしは嫌なんだよ。と思いつつ臨也の唇を貪る。しばらくしていると息が限界なのかどんどんと胸を叩かれる。仕方ないので離してやると飲みきれなかった唾液が臨也の唇から垂れていた。
「(う、わ…エロ……)」
「ちょ、なんで急にやってくんの?!信じらんない!!」
「元はと言えばお前が誘って来たんだろ」
「誘ってなんかないよ!ただしたかっただけだし…ッ!!」
「……だからな」
その態度が誘ってるって言えるんだよ。臨也の耳元でそう囁くと律儀に小さく震える身体に笑いが零れる。
「…ちょっ……と…シズ、ちゃん…」
「…なんだよ」
「ここじゃ、…やだ。……ベットに行こ…?」
「………わかったよ」