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お願いだから傍にいて



私には、付き合っている人がいます

でも今、その人は……






『クダリさん、アイス食べませんか…?』

「私に話しかけないで下さいまし」

『…すみ、ません……』

「わかったのでしたら、さっさと私の目の前から消えて下さいまし」




もう、私の知っている“クダリ”さんじゃないんです…



クダリさんには、双子のノボリという名前のお兄さんがいました

けど、この間…不慮の事故で亡くなってしまったんです


そしたら、クダリさんは…泣き崩れてしまったんです
私は、ただクダリさんを慰めるしかできなかったんです

ひたすら私はクダリさんを慰めていたら、いきなり…


頭が、イタイ


と呻きはじめたんです

私は、どうすればいいのかわからず、クダリさんを思い切り抱きしめたのです

しばらくして、クダリさんは落ち着いて、私にこう、言い放ったんです…



「私、貴女様のことが嫌いですので近寄らないで下さいまし」



まさにその口調は、この間亡くなったお兄さんの、“ノボリ”さんの口調だったんです


クダリさんがいったいナニを言っていたのか、私には理解ができなかった

そうしたらクダリさんは、


「さっさと離れてくださいまし」


と言って、クダリさんのことを抱きしめていた私を、突き飛ばしたんです

もちろん私は、無様に地に尻をつけましたとも



嗚呼嗚呼、クダリさんが私の傍からいなくなってしまう

好きなのに、いなくなってほしくないのに

なんで、



こんな、ことに…っ


…クダリ、さん……













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