彼についての考察(推測混じり)
■ ■ ■
マッド(mad):
@気の狂った
A馬鹿な、無謀な
B熱中、夢中
「……で、君はどの意味?」
「…………ハイ?」
ずい、と雲雀が差し出した英和辞典を前にし、口元を引き攣らせるブレザーの少年。
「……主語と述語って知ってる?委員長」
「は?何言ってんの?」
「それ俺のセリフな」
はあ、とため息をついたユイが、応接室の机にしなやかに凭れかかる。
「勝手にもたれないでよ」
「ココの主人は椅子さえ出してくれないんでね」
小さく笑んだその瞳にすら、わずかな色香がのぞくのだからタチが悪い。
「君と僕は契約した同士、で君は僕に雇われてるみたいなものでしょう?」
「えっ何その雇い雇われみたいな関係」
「違うの?」
「アレ?」
困ったような笑みを浮かべる。
本当に、よく笑う子だ。
「……んー、まあいっか」
「何その妥協してあげた、みたいな雰囲気」
咬み殺すよ?
そう言ってトンファーをチラつかせれば、小さく口を開けて笑いユイは身を翻した。
「やだよ、俺今から用事があるから」
「……何の用事?」
「オシゴト」
ぱちり、なんて音がしそうなほど、大げさに片目をつぶってみせて。
次の瞬間、彼の姿はドアの向こうに消えていた。
一応原作沿いでした。漂う厨二感……。