冬来たりなば春遠からじ



ファミレス通いが
いつからか居酒屋になって
煙草を吹かしながら
肴にまた同じ話をしよう

日に焼けた半袖の跡
黒板に並んだ崩れた文字
きみが好きだったなんて
試すように口にしては
笑い話に変えてみる


地図帳で見た国に
足を伸ばせるようになって
Facebookを更新しながら
きみのイイネを期待する

踝が覗く制服の裾
校庭から届く笑い声
きみが好きだったなんて
あの時確かだったことを
作り話に変えてみる



全てが思い通りにいくと
錯覚していたけれど
きみへの想いは告げられず

あれから年を重ねて
無力さも知ったけれど
きみへの想いを消せなくて



部下への愚痴を
上司面して吐いたりして
昔のことだけでなく
今のきみを聞かせてほしい

賞状を受け取る背中
下駄箱に貼られた名前
きみが好きだったなんて
今もきみが好きだなんて
馬鹿話をしてみたら

きみはどんな顔をするだろう




HAPPY NEW YEAR 2016!




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