真っ新の太陽



真新しい朝に昇る太陽
昨日と同じく燃える球体に
人は手を合わせさえする

蓄えた不幸を
神様に見せびらかして
同等の幸福を
祈る振りしてせがんでいる


一月一日の抱負は
三百六十五日の言い訳

希望を込めた言葉の裏に
忘れ去りたい昨日と
習慣化されただけの気遣い


半強制的な笑顔を貼り付け
決まり事を機械的に

人間が定めた区切りで
さも地球が脱皮するように
身勝手な祝杯をあげる



昨年と変わらぬ今年を嘆く者
他人の幸福を妬む者
合理化で満足した傍観者
三箇日を弁解に使う木偶坊

受動的なやり取りに
本意を見出す術は無く

新年の始まりが
例年の如くこの有様では
今年の終わりも
昨年の積残しと同じ末路



けれど

心に浮かべた真っ新の太陽
その輝きに違いがなくとも
見る貴方に映る色が違うのなら

それはまた別の結果が
生まれ出るのかも知れない




HAPPY NEW YEAR 2012!




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