フェアリーボーイ



僕は不幸でした

冷たい刃物を手首に当てます

生温い液体は綺麗だけれど
美味しくはありません
器が悪いんだと思います


神様は云いました

オマエハ トクベツ
ハヤク カエッテ オイデ

残念 夢の話です

けれど
夢の中でしか神様と会えないなら
これは事実でしょう?



彼は声を発てて笑います

「これは、傑作」

失礼だと思いました
僕は神様に選ばれたから
苦しんでいるのに


彼は云いました

オマエハ トクベツ
ジブンガ カワイイ ラシイ

残念 夢の話ではありません

「お前は不幸なんかじゃない
可哀想な自分が好きな気違いさ」

「手首を切り付けたぐらいじゃ
人間死なないことも
ちゃんと知ってる気違いさ」


「気違いなお前は
神様と結婚なんか出来やしない」

「俺の精子で孕むのさ」








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