少女A



隣のあの子が可愛くて
鏡の前で口真似をしてみたの
だけど全然似てなくて
ほうれい線が気になった

温度の低い紫色の目の下に
コンシーラーを塗り込んで
睫毛を茶色く伸ばしてみても
誰も気付いてくれなくて

通勤ラッシュの満員電車で
お尻を触ってきたオジサンだけが
「かわいいね」と云ってくれた

薄暗い公園の公衆便所で
男の人に嬲られているのは
彼なら私を見てくれるから







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