息がまともにできません











「んっ…ふぅ…っフィディオッ…!」

「っ…ごめんあともうちょっと…」



ああ一体このやり取りは何回目?







ある休日マモルはオルフェウス寮のフィディオの部屋に遊びに来ていた
サッカーをするわけでもないし、これといって何をするわけでもなく2人でゴロゴロ休日を満喫していた

たまにはこんな休日もいいだろうと思っていたら、フィディオが唐突にキスをしてきた

まあフィディオがキスをしてくることなんてざらにあること(慣れるまで1ヶ月かかりました)だから最初はそのキスに甘んじて受けていた




最初はフレンチ、それから段々深くて甘いほうへ






そこまではいつも通りだったのだが今日はちょっと様子がおかしかった
何故かいつもなら止めるであろう時が来てもフィディオがキスを止める素振りを見せなかった

少し体を押したり、顔を背けたりして試みたのだが駄目だった

もう何分経っただろうか、長い長いディープキスにもうどちらの唾液か分からない
それに加えフィディオの濃厚なキスに体の力が抜けてきてしまった



それを見計らったように自分の体を押してくるフィディオの手
押し倒されるような形になってしまいこれは本気でまずいと思い力を込めてフィディオの体を押し返す





「っ…はぁはぁっ…フィディオッ…いい加減に…!」

「ははっごめん、ごめん。必死に俺の服を掴むマモルが可愛くてつい」

そう言いながら笑いながら俺の首筋に顔を寄せるフィディオ
顔の向きを変える度あたる髪の毛がくすぐったい

「たくもうっ…笑って済まされる問題じゃないからな…!」

と言いながら少し照れ隠しに抵抗をと体を退けようとしたら次の瞬間、フィディオに凄い力で床に抑えつけられた「っいっちょっ…フィディ「ごめん、ごめんね本当に。ね?マモル」


ふと見上げたフィディオの顔が、今までで見たことが無い表情をしていてびっくりしてしまった




寂しいような、悲しいよな、苦しそうな



ただ放っておけないような雰囲気だった




「ねぇ?マモルはずっと俺の側に居てくれる?」



「?それってどういう…」



「言葉通りの意味、ねぇ?ずっと一緒に居てくれるかな?」


そんなの当たり前だろと一言言えば良いだけだったのに

この言葉がとても重たい感じがした




「あ、あぁ…一緒にいる…」

「そう、良かった。ありがとうマモル」



俺の返事を聞いたら満足そうに笑みを浮かべてまた普段通りのフィディオに戻る

それからまたキスの再開


フレンチからディープへ変わっていき自分の手にあった手も段々と下に下がっていき…



いや、さっきまでは雰囲気押しされて流されたけどやっぱりここはオルフェウス寮。
そんなとこで行為に及ぶなんて自分が憤死してしまう…!

即座に自分の服にかかってたフィディオの手をどけ顔をどけ体を突き飛ばす(やっぱりGKなので力は強い)

「いっ…ちょっとマモル何す「それはこっちのセリフだばかあ…!」

火照って顔を冷ましながら乱れた服を直す

「おまっ…ここがどこか分かってるのか!オルフェウス寮でここ、こんな…!」

「ぷっ…ふっはははっマモル顔真っ赤!」
「なっ…!一体誰のせいだと…!」
「ふふっごめんごめんっ…いやあまさかあんなにマモルがひっかかるなんてっ…くく」
「なっ…まさかさっきの演技…!?」
「くくっ…それはどうかなーっ」


もうフィディオの策略にすっかりハマってしまったらしくフィディオは俺の姿を見て爆笑
あああもう恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい憤死してしまう

「もうフィディオのばかっ…俺もう知らない…!」

フィディオの顔を見ていられなくて顔を背ける
するとフィディオはニコニコしながらこっちに歩み寄ってきて額にキスをする


「ごめんっほんとねごめんて?機嫌直して?」


額から瞼、頬、口
フィディオの優しいキスと優しい声色、それに加えてのとろけるような笑みでもう許してしまう自分がいる



「もう…仕方ないなあ…」


「ふふっありがとう…よしじゃあさっきの続き、しようか?」

「はあっ!?どうしてそうなるんだよ!」
「んーだってほら?俺もうこんなんだし」

とフィディオが俺の体にそれを押しつけてくる

「んなっ…!あーっもう…俺はど、どどうなっても知らないからなっ…!」


「あーそれなら大丈夫だよー」


そう何の焦る様子もなく俺の体を押し倒す


「そんな根拠どこから…!」


俺はまだ気持ち的にそんな行為に及ぶような気持ちになれなかった



フィディオが一回俺にキスをしてその端正な顔を緩ませて言った









「んー鍵がかかってるっていうのもあるけど、でももしみんなにばれたとしても」










「俺が責任もって一生マモルを幸せにするから、ね?」





























ああもう君のおかげでこっちはいつも酸欠状態!!





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