アトミックブルーに溺れて








外国人の目の色は独特だ

国によって青や緑、紫など様々ある

イタリア人のフィディオ・アルデナにもそれは当たり前のように言えることであった




「凄い今更だけどフィディオの目の色って綺麗だよなー」


「………へ?」


そう言いながらマモルが凄い至近距離で俺を覗き込むようにして見つめてくる


ちょっと…ほんと天然て恐ろしい

あまりの近さにキスしそうになるがしたら絶対殴られると思って理性をギリギリでつなぎ止めやんわりとマモルを押し返す

「えっと…急にどうしたんだマモル?前から俺の目は青色だけど」

と、持っていたドリンクを気を紛らわす為に飲む


そしたらマモルはボールに頬杖をつきながら言った


「いやあな、昨日マークとディランに会ってさー「は?」」

俺の気の抜けたような声にマモルがびっくりする

「?俺なんか変なこと言ったか?」

「あー…ごめん大丈夫だよ続けて」

まずい反射的に反応してしまった…
というかどうしてマークとディランがマモルに俺に黙って会ってるんだよ………後でオーディンソードをお見舞いしに「…フィディオ!ちゃんと俺の話聞いてるか??」

「あぁ…ごめんマモル。続けて!」


「んーとな、それでな久しぶりに会ったから話してたときふとマークの目の色が気になって」

「ディランはゴーグル付けてるから分かんないけどマークの目の色って青色と緑色が混ざったような色だろ?ふとまじまじと見ると綺麗だなーと思って「ちょっと待って…まさかマークにもさっき俺と同じように覗き込んで見たんじゃ………」

「?あぁ…だって身長的にしょうがないだろ」


天然に鈍感てほんと罪だよね…後で帰りがけにアメリカエリアに寄ろう…マークシメる
「それでな、そう言えばフィディオの目の色はどんな青色だったっけーと思って」

「だから今日はやけに俺の目を見てたわけだ」


「そーいうこと。でもフィディオの目ってほんと…」

と再びマモルが顔を覗き込むようにして俺の目を見つめてくる

「フィディオの青色は深い青だよなー海みたいに綺麗だな!」
そう言いながら至近距離で俺の顔を両手で包んで満面の笑顔で言うものだから

「もう…マモルの天然には困ったものだよまったく」

呆れたようにため息をつきながらすぐ側にあるマモルの身体を包み込むように抱きしめ頬にキスをする

「ちょ…フィディオ!」

俺を咎めるように言うけどそんなのは知らない君がいけないんだから

それに


「俺の目は全然綺麗なんかじゃないよ」


そう 俺の目は全然綺麗じゃない汚れきっている


いつも君を不純な目で見ていることなんて知らないんだろうな


もう俺の目は君のような純粋さは欠片も残ってないよ


でも


そんな俺の目を君が綺麗だと言うのなら

「ねぇ?じゃあマモル。」「なんだ?」



さっきとは立場が逆転

俺がマモルの顔を両手で包み込んで言う

「俺はマモルの目のほうが綺麗だと思う」


「チョコレートみたいに甘い甘い今にも溶けそうな純粋でキラキラした目だ」


「でもそれでも俺の目を綺麗だって言うのなら」


「君の言う海みたいな俺の目にもっと溺れてよ」


「俺だけしか見れないくらい俺の目に夢中になって」


「俺だけを見て?マモル」


「フィディ…んっ…ふぅっ…っ」


そう言いながらマモルに浅く深く口付けする













俺は独占欲の塊だよ


いつもどうすればマモルが俺だけを見てくれるのか考えてる


そんな汚れた目を君が綺麗だと言ってくれるなら


この目は君を写すためにあるんだ

もっと

もっともっともっと

俺に溺れて?









俺はもうとっくに君に溺死してしまっているよ





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