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「名前ちゃん!」
「夜久先輩。こんちには」
「こんちには!今日は1人なの?」
「いえ、友達待ってるんです」



遡る事10分前。憂に食堂に行こうと誘われ快諾した私。じゃあ梓達も誘おうという事になり憂が呼びに行くから先に行ってろと言われたのでこうして食堂で待ってるのに来ない。



「月子?その子誰だ?」
「錫也!前に話した子だよ、名字名前ちゃん」
「ああ、2人目の女の子か」
「夜久先輩、こちらの方は?」
「あ、紹介してなかったね。私の幼馴染で同じ天文科の東月錫也」
「よろしく」



随分と柔らかい雰囲気を持った人だな。幼馴染ってやっぱり雰囲気とかそうゆうの似てくるのかな?でも琥太兄と郁兄って全くの正反対だった気がする。



「月子!錫也!」
「あ、哉太!」
「哉太、もう少し声小さくしろよ。周りの人に迷惑だろ?」
「わーってるよ。ったく、オカンはこれだから……誰だ?こいつ」
「ちょっと哉太!僕を置いて行くなんてどうゆう神経してるんだよ!」
「うっせー!お前がちんたらしてんのが悪ぃんだろ」



…煩いなー。こうも目の前でごちゃごちゃ喋られると頭が痛くなる。てか、憂達まだ?もう結構な時間経ってると思うんだけど。とりあえず自己紹介くらいはしておこうかな。



「初めまして。西洋占星術科1年の名字名前です」
「へぇ、月子以外にも女の子が居たんだね」
「こいつと違って鈍臭くはなさそうだな」
「ちょっと哉太!それどうゆう意味?!」



本当に煩い。静かにして欲しい。夜久先輩の周りって煩い人とか強引な人とかそうゆうタイプの人間しか居ないんだろうか。



「名前!」
「…憂遅い」
「悪い、翼の発明がまた爆発しやがってさ」
「梓と翼は?」
「今片付けしてる。お前待たせたまんまだから俺は抜けてきた」
「そっか。じゃあ夜久先輩達、友達来たんでこれで失礼します」
「うん、またね!」



憂の手を引っ張ってカウンターの方に行く。やっとあの騒音だらけの場所から抜け出せた。本当、落ち着きない人って嫌だなー。



「お前、あの人ら苦手なんだろ」
「…煩い人は嫌いなの。憂だって知ってるでしょ」
「知ってるよ。オリキャンの時は楽しく騒いでたから大丈夫なんだと思ってた」
「目の前でぎゃーぎゃー騒がれるのとは訳が違う。本当、頭痛くなるよ」
「あんま気にすんなって。さ、飯食おうぜー」



結局その後気分が優れなくて午後の授業は全部寝て過ごした。私は大勢で群れるのが嫌いで騒がしい場所も嫌い。少人数で楽しく過ごすので限界なんだ。だから、夜久先輩の側にはあまり近寄りたくはない。






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