「明日、大学の推薦入試なんです!」

11月も中盤に差し掛かろうとしている今日、珍しくみょうじさんから電話がきた。

「え、そうなんですか。」
「うん。面接とか大丈夫かなー。めっちゃ緊張する!」
「落ち着けば大丈夫ですよ。頑張ってください!」
「七海くんも来年は大学受験でしょ?他人事みたいに言えないですよ?」
「…………うっ…。」

なんだか最近、みょうじさんと話しているときも緊張しなくなった気がする。心地良い場所、みたいな。

「でね、七海くん。」
「はい。」
「合否は別にして、私面接練習とか小論文の練習とか頑張ったからさ。」
「はい。」
「ゆっくり天文台に行きたいなー…なんて。」

みょうじさんの顔が脳裏に浮かぶ。いま、こんな顔して話してるんだろうなって。

「いいですよ。」
「やった!」
「詳しい時間とかはまた後で。」
「はい。」

みょうじさんに会うのは、みょうじさんの学校に行ったきりだ。

「みょうじさん。」
「ん?」
「………早く会いたい。」
変なことを口走ってしまった。そのとき、錫也から借りたノートが目に入って、妙に意識してしまう。

「……私も、だよ。」

とにかく、早くみょうじさんに会いたいのは本当で。週末までに、いま時期の星座のこととかを勉強しておこうと思った。

あの笑顔に会えるまであと3日。







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