金曜日。好きだと自覚してしまったら、想いは止まらなくて。今まで以上に携帯を気にする回数が増えたり、七海くんに借りた本をもう読み終わってるのに何度も読み返してみたりして、まるで少女漫画の主人公になったかのような私。まあ本は明日返す約束をしてるんだけど。そのあとはまた二人で天文台にも行く。

「あ、メール。」

七海くんからだ。明日の時間のこととかかな、とメールを開くとやはりそれは明日のことで。でもそれは私が期待してたような内容ではなかった。

『すいません。体調悪くて明日行けそうにないので別の日にしてもらってもいいですか?すいません。』

すいません。でサンドする辺りがなんだか七海くんらしいな。明日の約束がなくなったのは残念だけど、体調が悪いなら仕方がない。

『わかりました。お大事に!』
『すいません。ありがとうございます!何日あいてますか?』

それからは次会う日を決めた。明日七海くんに会う約束はなくなったけど、買いたい物もあるし久々に一人で出掛けようか。そう決めて9時に目覚まし時計をセットして布団に入った。

そして次の日、土曜日。私は出掛けた先で、見たくないものを見てしまった。

七海くんが私の知らない女の子と歩いているところ。







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