『来週の日曜日、学祭の一般公開があるんです。もしよかったら見に来ませんか?』
みょうじさんから学祭へのお誘いメール。東高祭か。かなり盛り上がるって聞いていたし、一度行ってみたいとは思っていた。だけど。
『来週の日曜は幼馴染みの弓道の試合に行く約束があって…。すみません。』
『あら、残念(´・ω・`)』
本当に申し訳ない。高校生活最後の学祭に俺なんかを誘ってくれたのに。
なんて返そうかとボタンの上をさ迷う親指。少しだけみょうじさんとのメールにもなれてきた。
『だったら再来週、星月学園の文化祭に来ませんか?』
みょうじさんがしてくれたように、俺もみょうじさんを文化祭に誘ってみた。星月学園に来たかったみたいだし、興味があればいいのだけど。
『いいんですか?』
『はい。むしろ来て欲しいです。』
来て欲しいは少し言い過ぎただろうか。でも、みょうじさんに文化祭に来て欲しいと思ったのは事実。
『行きたいです!!』
今までのメールで一番早い返信だった。よかった、喜んでくれて。その後文化祭について色々教えて、星に関する面白い本を貸す約束をしてメールが終わった。少し寂しい気もしたけど日付がもう変わっているし、今日も学校だからそろそろ寝ようか。何故かはわからないけど、なんだか今日はいい夢を見られそうだ。
俺は、初めて女の人を何かに誘った。(月子は別として)
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