7 ゴーイングマイウェイ



「お前、黄瀬となんかあったのか?」
「青峰。黄瀬くん?何で?」



合宿初日の夜。何とかカレーを作り終えて明日の朝の仕込みを済ませた私は1人遅れてお風呂に入った。

さっぱりして脱衣所から出るとベンチに座ってる青峰の姿。



「練習中にやたらお前の事聞いてくるからよ」
「黄瀬くんが私を。何でだ?」
「俺が知るか」
「…あ!私の前では素の自分で居たらって言ったからか?」
「…………なまえ」
「な、何?」



スポドリを飲んでた青峰が何だか哀れみを含んだ表情で見てくるからちょっとビックリした。私そんな不味い事言っただろうか。



「もうちょっと考えて発言しろよ」
「いや、考えて発言しましたけど」
「あ?それのどこが考えてんだよ」
「凄く馬鹿にされてるのは何で?」
「んなもんお前が馬鹿だからだろ」



今まで青峰に腹立つ事はたくさんあったけど今この瞬間が断トツで腹立つよ。何で私より馬鹿な奴に馬鹿にされなきゃならないんだ。しかもドヤ顔で!



「さつきに聞いてみろよ。俺と同じ事言うぜ、多分」
「多分でしょ。桃井さんはあんたと違うから大丈夫」
「いーや、さつきなら言うね。あ、つか暇なら練習付き合えよ」
「は?今の会話の流れで何でそうなる。私お風呂入ったばっかり、」
「細けぇ事は気にすんな。ほら行くぞ」
「ちょっと!」



凄く嬉しそうな顔してる青峰にこれ以上何も言えなくて、仕方なく道具を持ったまま体育館へ行った。





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