あまい


「タカ丸さんの日らしいです」

「僕?」

「はい!」

僕の日。そう言われると少しだけ、まんざらでもないし嬉しい気もするけど、なぜ。

「というわけで、甘やかします。おいでー!」

伊助くんは自分の膝をぽんぽんと叩いて、僕をそこへ促している。
なんだか気恥ずかしいけど僕の日ならいいのかな。なんで僕の日なのかな。
ぼんやりと考えていると伊助くんは更に主張してきた。

「タカ丸さん!ほら!」

「う、うん。わーい」

ごろんと可愛い後輩の膝に頭をのせて、体をのばしてみる。ゆったりと、思ったより心地よくて、少し眠気が浮かんできた。
ううん。たまにはいいかな。
するとさらさらといとおしそうに髪を撫でられて、ああそんな事されたら本格的に眠くなってしまう。思わずうとうとと視界がまどろんできた。
ふわふわたゆたう世界の中で伊助くんの声がする。

「タカ丸さん」

これからもよろしくお願いします!
なので僕もへにゃりと笑って、軽く、けれど確かに、ひとこと。

「うん、ずっと。」




いすタカが今日も幸せ。ばななのひ!



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