恩返し
「三木ヱ門くんが火薬ほしいなーってしょんぼりしててね」
「はい」
「少し、だめ?……おねがいっ」
いつもお世話になってるから、火薬委員会として恩返しにできそうだなって思って!
ぱん、と切れの良い音をたてて大げさに自分の顔の前で両手のひらを合わせる。
それを見た兵助は、やれやれといった様子でひとつの火薬壷を手にした。
「少しだけですよ」
「!……ありがとおっ!」
ぱあっと花が咲くようにわらうタカ丸を見て兵助は心なし、どことなく嬉しそうな表情になった。
そしてタカ丸がきゃわきゃわとはしゃいでいる傍で、数秒だけぽつりと考え事をして、ふと口に出す。
「……僕に恩返しは」
「っえ?」
「我ながら、精一杯タカ丸さんのお役に立とうと頑張っているつもりではあるのですが」
ご質問されれば必ず答えますし、少なからず恩返しの対象になってもいいようなことをしていたような。
無表情でそう告げてくる兵助にタカ丸は一瞬戸惑ったあと、うーんと唸り声をあげて悩み始め、ぽんと何かを思いついたようだった。
「今度髪結ってあげる!」
「はあ。」
よく結って頂いているような……とぼんやりと感じつつ、それでもはしゃぐタカ丸さんが愛らしいからいいかあ、と兵助は火薬の在庫確認を再開した。
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くくタカも好きです!
ただくくタカだと自然にいすタカじゃなくなってしまい、しかし私の中でもはやいすタカであることが世界の大前提みたいになってるのであまりかく機会がない。
そして五い(くく勘)でもなくなってしまうのであまりかく機会が(ry
ほんとタカ丸さんはかわいいな天使。