第二十一話「このみ先生の告白」


トリトンはしっかりとブラックジャックを見た。

「ブラックジャック先生…

お願いします、手術をしてください」

トリトンからは

どんなことをしても自分でピアノを弾きたいという

強い意志が感じられた。

「三人共!オペの準備だ!」

このみ先生、ピノコ、そして未来に

ブラックジャックはそう言った。

四人は素早く白衣やマスクをつけていく。


見つからないようにこっそり

でも早く手術は始まった。

このみ先生はブラックジャックの

手術の腕に惚れ惚れとした。

(やっぱり先生の技術は素晴らしいわ。

未来さんもなんて的確なサポートなの?)

手術中このみ先生はとても驚いた。


手術は成功しシュタイン総合病院は

大変な騒ぎになった。

そうブラックジャックに電話で報告したのは

このみ先生だった。

ブラックジャックがカフェの公衆電話で

このみ先生と話している間

未来とピノコはトリトンへ

手紙を書いていた。

『いつかまたピアノをおしえてね』

そうピノコは書いていた。

しかし

「私には二人も妻がいます」

そう言ってブラックジャックは

電話を切った。

「黒男さん…また惚れられたのね」

「え?どういうこと?」

ブラックジャックの言葉で

状況を理解した未来は笑ったが

ピノコは不思議そうだった。


to be continued