もう朝?

「ねえ、ミク」

スナフキンのテントの前で

二人で夕ご飯のカレーを食べた後

スナフキンは改まってミクを呼んだ。

「ん?」

「今日、一緒にいて欲しいんだ。

できれば…朝まで」

「え?」

当然ミクは驚いた。

「大丈夫、変なことはしないよ。

ただ君と朝まで一緒にいたら

幸せだろうなって思って」

「スナフキン…わかった!いいよ」

ミクは笑顔でそう言った。


「これで寒くないかな」

スナフキンはたき火の前で

ミクと一緒に一つの毛布に包まれた。

「うん、あったかい」

「時間はたっぷりあるから

どんな話をしようか?」

「うーん…

スナフキンの旅の話、もっと聞きたいな」

ミクはスナフキンの旅の話を聞くのが

大好きだった。

「いいよ。じゃあね…」

スナフキンが話し始め

夜は更けていった。


ミクが目を覚ましたのは

朝日が顔に当たったからだった。

「おはよう、ミク」

「スナフキン、おはよう。

いつの間にか寝ちゃったんだね」

「うん、あっという間に朝だよ。

やっぱり君とは

何時間も過ごしても足りないね」

そう言ってからスナフキンは

ミクにキスをした。

「そうだね」

「いつか一緒に朝が来るのが

当たり前になればいいな」

スナフキンはそう言って毛布を畳んだ。


しおりを挟む