おまじない

「はあ…」

「かなり悩んでいるのね、ミク」

ミクはスナフキンに片思いをしていて

自宅に遊びに来てくれたアリサに相談をした。

「ねえ、思い切って告白してみたら?」

「え、絶対無理だよ」

アリサの提案にミクは慌てた。

「大丈夫。

告白がうまくいくおまじないがあるから」

「おまじない?」

「うん。

ポンピンパンぺコリンシャンニョロリンコ

って相手に気づかれずに唱えてから告白するの」

アリサは自信満々にそう教えたが

「うまくいくかな?」

ミクは不安そうだった。

「絶対うまくいくから大丈夫よ」

アリサはそう言って微笑んだ。


翌日。

「私、スナフキンが好きなの!」

ミクはおまじないをした後

そう告白した。

「うん。僕も好きだよ、ミク」

スナフキンは笑顔で告白を喜んだ。

「実は僕も君に告白するつもりだったんだ」

「え?そうなの?」

「うん、僕が君ばかりを見ているのに

気づいてなかったんだね」

そう言ってスナフキンはミクを抱きしめた。

その後アリサの言っていたおまじないは

励ますための偽物だったと知るミクだったが

アリサの優しさが嬉しかった。


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