第五十五話「俺達の大地」
ジェイドの指示を受けながら
ルークが超振動を使い
セフィロトが青く輝く。
「想定通り、障気が
ディバイディングラインに
吸着していますね」
「それじゃあ…!」
成功を喜びそうになる未来に
ジェイドは首を横に振る。
『まだだ』
とその瞳は言っていた。
しかし地震ではない大地の揺れが起き
揺れが収まると
力尽きたようにルークは膝をついた。
「成功しました」
「そうか!」
「よくやりましたわ、ルーク!」
ジェイドの確信に
ガイ達が歓声をあげた。
「みんな、帰ろう!
俺達の大地へ!」
そう言ったルークはとても晴れやかだった。
ノエルがアルビオールでグランコクマまで移動し
未来とジェイドがアルビオールから降りた。
あたりはもう夜だった。
「俺もファブレ公爵に暇をもらい
ここに戻ってくるよ」
「待っているわ、ガイ」
ガイにうなずいた未来はジェイドの方を見た。
「帰りましょう、未来。
家まで送ります」
ジェイドは未来の手をひいた。
「お幸せに〜」
「フフ、ありがとう」
もうお約束になったアニスのからかいに
未来は微笑んだ。
「ここよ」
未来とジェイドは手を繋ぎ
未来の家に到着した。
「お疲れ様でした、未来」
「ジェイドもね」
二人は見つめあい
繋いだ手を離せないでいた。
そして二人は二度目のキスをする。
「また軍の仕事で会えなくなるわね」
「そうですね…
しかしまた会いに来ます」
「ええ。
ジェイドお気に入りのカフェに行きたいわ」
額を合わせ、二人は幸せをかみしめた。
to be continued
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