*ジェイドのお返し


※微裏注意


「じぇ、ジェイド?!」

宿の食堂で私は驚いて、少し大きな声を出してしまった。

目の前にいるのは一緒に旅をしている

私の恋人のジェイド…のはず。

でも小さい。

両手で持ち上げられそうなくらいの大きさ

幼さを感じさせる顔

まるでぬいぐるみのようなかわいさに

私の鼓動が速くなった。

それはおそらく…ときめき。

「起きたらこのようになってしまいましたよ。

すぐに戻ってくれればいいのですが…」

やれやれという声や仕草は確かにジェイドだった。

「きっと何か戻る方法があるはずだし

私はこのままでもいいな!」

私はかわいすぎるジェイドを

持ち上げてジェイドの頬にキスをした。

いつもはルーク達の前ではキスなんて無理だけど

キスしない方が無理だった。

「未来…」

「あとで知らないぞ?」

それまで傍観していたルークとガイが

そう言ったが、その時はあまり気にならなかった。


しかしその日の夜。

「ジェイド…」

私が泊まる部屋で

元に戻ったジェイドに私は迫られていた。

私の背後にはふかふかのベッドがあり

逃げられない。

「未来?覚悟はよろしいですね?」

にっこりと笑うジェイド…その微笑みが怖い。

「か、覚悟って?」

「もちろん

朝かわいがってもらったお礼を受ける覚悟ですよ」

ジェイドはそこまで言うと

遂にベッドに私を押し倒した。

ギシッとベッドが軋む。

「ご、ごめんなさい」

「嫌ですね、怒ってはいませんよ?

ただ今度は私がかわいがる番です」

ジェイドはそう言って

とても優しく私にキスをした。

体中の力が抜けて

私はジェイドに全てを委ねるのだった。

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