金魚すくい


グランコクマで縁日が開かれた。

未来もジェイドも浴衣を着て

手と繋いでデートを楽しんでいた。

「あ、ジェイド!

金魚すくいやろうよ」

「いいですよ」

未来のお願いにジェイドは微笑んだ。

かわいいななんて、ジェイドは思った。

「うーん、どの子にしようかな?」

「出目のような大きい金魚より

小さい金魚を狙うべきですね」

「さすがジェイド!」

ジェイドのアドバイス通り

未来は小さな金魚を狙って

3匹の赤い金魚がとれた。

「よかったですね」

金魚すくいの屋台からまた歩き始めたジェイドは

未来を見て微笑んだ。

「うん!家で飼うのが楽しみ!

でもジェイドも金魚すくい

やればよかったのに…」

「私はいいのですよ」

ジェイドはそう言うと未来の耳元に口を寄せて

「もう、貴女をつかまえたのですから」

とささやいた。

「ジェイド…そうだね。

ジェイドは私を選んですくってくれたんだよね」

未来はそう言うと

ジェイドと繋いでいた手に少し力をこめた。

ジェイドもうなずいてから

同じように手に力をこめた。

前のお話 次のお話

TOPへ戻る

しおりを挟む