手当て


「きゃあ!」

未来が戦闘中に負傷した。

「未来?!大丈夫ですか?」

ナタリアがかけつけて

すぐに治癒術をかけた。

「…」

未来の恋人のジェイドは

それを少し離れた所でじっと見ていた。


その日の夜。

宿に泊まったがパーティー公認の仲の

未来とジェイドは同じ部屋になった。

「ジェイド、どうしたの?」

「え?」

「なんだか上の空っていうか…」

「バレてしまいましたか」

ジェイドは苦笑してから未来を抱きしめた。

「すみません」

「え?」

突然の謝罪に未来は驚いた。

「私は第七音素は使えない。

貴女を癒せない。

それが歯がゆいのです」

「ジェイドは私の心を癒してくれているよ」

そう言って未来は珍しく自分からキスをした。

「こんな風に…」

「それはお互い様です」

未来のためにできることをしよう

そう思って今度はジェイドから

キスが始まった。

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