寝顔


ジェイド大佐に用事があって

執務室に行った。

大佐は珍しく机の上で眠っていた。

「大佐…」

初めて見る大佐の寝顔はとても綺麗だった。

起きている時も綺麗だけど…。

「好きです、大佐」

眠っているだろうと思って私はそう告白した。

しかし大佐はパッと目を開けた。

「聞きましたよ?」

「ね、寝てたんじゃないですか?」

もちろん私は慌てて

「あ、書類ここに置いておきます。

では…」

そう言って去ろうとした。

「待ってください」

でも大佐が私の腕を優しく掴んだ。

「え?」

「先ほどの貴女と同じ言葉を

私も言っていいですか?」

真剣な表情で大佐はそう言った。

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