これが好き


「未来

探していた音盤が手に入りましたよ」

「本当ジェイド?!

ありがとう!」

旅の途中、ケセドニアの宿で

恋人のジェイドと未来は

そんな会話をしていた。

未来は嬉しそうに音盤を

ジェイドから受け取り

早速聴いてみた。

「本当にその歌手が好きですね」

「うん、この人好きだな」

うっとりと聴く未来に

「私は貴女が好きですよ」

とジェイドは言った。

「え?」

しかし音盤に集中していた未来には

聞き取れなかった。

「ふふ、なんでもありません」

ジェイドは笑うだけだった。

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