心配だから迎えに来ました


夕暮れの中

未来は慌ててマルクト軍の基地に向かった。

急に会議が開かれることになったのだ。

「あれ?大佐?」

しかし未来の家の前にいたのは

未来の上官のジェイドだった。

「未来」

「どうしてここに?」

「今物騒な事件が多いですから

貴女が心配で迎えに来たんですよ」

微笑みながらジェイドは説明をした。

「そうなんですか。

わざわざありがとうございます。

でも大丈夫ですよ。

犯罪者なんかこの手で…っ!」

余裕を見せた未来だったが

ジェイドにいきなり右の手首を掴まれて

息をのんだ。

キスできそうなくらい近くに

ジェイドがいた。

「た、大佐?!」

「こんなことをされてもいいのですか?」

ジェイドの声はいつもより低かった。

「なにを…」

「男は狼です。

だから誰かに奪われるなら

私のものになりなさい」

ジェイドの事が好きだった未来は

無言でうなずき

ジェイドは未来の唇を奪うようなキスをした。


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