ついイジメてみたくなる


「好きですよ、未来」

ジェイドがそう告白したのは

パーティが自由時間を満喫している時だった。

ケセドニアの港で夕焼けの中

絶好のシチュエーションでジェイドは

未来に言った。

「大佐…本当ですか?」

「ええ、こんな嘘はつきませんよ」

「でもいつもからかって

その…私は子供なのかなって…」

それはいつも未来が気にしていることだった。

「そうですね。

不快でしたら申し訳ないです。

ですがからかって照れる貴女を

見れば見るほど

貴女に夢中になっていたのですよ」

「大佐…」

ジェイドの正直な気持ちに

未来は胸が熱くなった。

「そろそろお返事を聞かせてください」

「あ、えっと…私も大佐が好きです」

できるだけ笑顔で未来は言って

次の瞬間ジェイドに抱きしめられていた。

「ありがとうございます」

未来の耳元でジェイドはささやいた。

「軍人との恋は大変なこともありますが

そばにいてください」

「…はい!」

返事をした未来はジェイドの背中に

しがみつくように抱きついた。

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