私の方が分かっています


未来が落ち込んでいる。

「未来」

未来の部屋でできるだけ優しく

ジェイドは呼んだ。

そして包むように抱きしめる。

「ジェイド…」

「貴女は素敵な女性だから

自信を持ちなさい」

「そうかな?」

ジェイドの言葉に少し元気になった未来は

問いかけるようにジェイドの顔を見た。

「ええ」

ジェイドは穏やかに微笑んでいた。

「頑張り屋さんなところ

誰にでも好かれるところ

そして誰にでも愛せるところ…

貴女の魅力はおそらく

貴女より私の方が分かっています」

「ジェイド、ありがとう」

愛していると言われるより

未来は嬉しくて

珍しく未来からジェイドにキスをした。

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