幸せにしてくれてありがとう


朝、私は目が覚めた。

腕にしびれを感じたが

それは私の腕で未来が寝ていたからで

幸せなものだった。

「…ん」

しばらくして未来も目覚めた。

「おはようございます、未来」

「ジェイド…おはよう。

もしかしてずっと腕枕してくれたの?」

未来は慌ててどこうとしたが

「そのままでいいですよ。

むしろこのままがいいです」

と私は止めた。

「ジェイド…ありがとう」

「え?」

突然お礼を言った未来に

私は多分不思議そうな顔を見せた。

「幸せにしてくれてありがとう」

にっこりと微笑んでそう言った未来が

愛しくてキスをせずにはいられなかった。

「私こそ、ありがとうございます」

キスの合間に私はそう言った。

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