おまじない
未来はグランコクマにある滝の前に向かった。
その滝は有名でコインを投げると
恋が叶うらしい。
上官であるジェイドとの恋の成就を
お願いしようと思ったのだ。
だけど
「あ…!」
そこでコインを投げていたのはジェイドだった。
「おや、未来。
見られてしまいましたか」
「た、大佐もおまじないを信じるんですね」
ショックで未来はジェイドを見れない。
ここでコインを投げているということは
誰かに恋をしていると言うことだ。
「半信半疑…
いえほとんど信じていませんでしたが
本当に叶うかもしれませんね。
貴女と二人きりになれたのですから」
「え?」
「さっきコインを投げた時
思い描いていた女性は貴女ですよ、未来」
穏やかな顔でジェイドは告白した。
「私も大佐を想ってここに来ました」
嬉しくて涙が浮かんだ未来を
ジェイドはそっと抱きしめた。
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