眠れない


みんなで野宿をした夜

未来は眠れなかった。

辺りを見たら、ジェイドがたき火の前で

見張りをしていた。

「ジェイド…」

「未来?まだ起きていたのですか?」

ジェイドは少し驚いた顔で未来を見た。

「うーん、なぜかなかなか寝付けなくて」

「では、こちらに来ますか?」

ジェイドは自分の隣をポンポンと叩いた。

「うん!」

未来は嬉しくなって急いでジェイドの隣に座った。

「いつも思うけど

ジェイドは見張りをして眠くないの?」

「軍人だから慣れていますよ」

そう言いながらジェイドは

未来の肩を抱いた。

「眠くなるおまじないをしましょうか?」

「おまじない?」

未来の問いにジェイドは笑って

未来にキスをした。

「ますます眠れなくなるかも」

「それは困りましたね。

ではこうしましょうか」

今度はジェイドは未来を抱きしめて

優しく髪を撫でた。

「落ち着く」

「ハグには精神安定の効果があるそうですよ。

もちろん誰でもいいわけではないですが」

「そうだね…ジェイドだから落ち着く」

その後未来はぐっすりと眠れた。

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