カラオケ


たまには息抜きをしようという話になり

パーティの全員で今流行のカラオケに

行ってみることにした。

「すっげー!

これがカラオケっていう音機関か!」

一番興奮したのはガイだ。

「このマイクで歌うのですわね」

「ナタリアって歌もうまそうだよね」

「そんなことありませんわ。

未来だってかわいい声ではないですか」

ナタリアと未来はそう言って

興味津々にマイクを見た。

「おい、ティア。

大譜歌も歌えるみたいだぞ」

「そうなの?

じゃあ私歌いたいわ」

ルークとティアがそんな会話をしたが

「いや、ティアが歌ったら

ローレライが召喚されちゃうから」

アニスが突っ込んだ。

「はい、みなさん。

まずは最年長の私が歌いますね」

ジェイドはいつの間にか曲を入れていて

マイクを握りしめた。

歌ったのは流行の曲でラブソングだった。

(大佐…うまいな。

誰に向けて歌っているのかな)

聞きながらジェイドに片思いしている未来は

そう思ったが

「この曲は未来へ贈ります」

歌い終わったジェイドがにっこりと笑ってそう言った。

「えー?

それってほとんど告白じゃないですか」

「告白?!」

アニスの言葉に未来は過剰反応した。

「おや、そのつもりでしたが

少々まわりくどかったですか?」

「大佐…自惚れていいんですか?」

未来の鼓動はどんどん早くなった。

「もちろんです、私は貴女が好きですから」

カラオケの室内に祝福の声が響いた。

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