一緒に料理


今日の料理当番はジェイドと未来だった。

(大佐と一緒なんて初めてだな。

嬉しいけど緊張しちゃう)

そう言いながら未来は料理の準備をした。

「よろしくお願いしますね、未来」

料理をするためにエプロンをつけて

髪を後ろで結ったジェイドが

笑顔でそう言った。

「は、はい!

よろしくお願いします!大佐」

未来もつられて笑顔になった。

ジェイドに笑う時はいつもだが

好きって気持ちがバレないか

冷や冷やする。

今日作るのはハヤシライスだった。

「あとはルーを溶かすだけですね」

「えっとルーは…」

未来もジェイドもルーの箱をとろうとして

「あ…」

二人の手が重なった。

「すみません」

「わ、私こそ!」

未来はすごく恥ずかしかったが

ジェイドはもう一度

未来の右手を掴んだ。

「大佐…?」

「いつも思いますが

かわいらしい手をしていますね。

いや…手だけではないです」

「大佐…あの…」

至近距離で見つめられて

未来は焦ったがジェイドは冷静だった。

「料理中に口説くのもなんですが

もう言ってしまいましょう。

貴女が好きです、未来」

「大佐…!私もです!」

ハヤシライスはおいしくできて

みんなで食べながら

ジェイドは未来と

恋仲になった報告をした。

「へー、恋も料理してしまったんですね」

「アニス、うまいことを言いますね」

全員が幸せそうに笑った。

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