番外編「二人の記念日」
「はい、未来」
ジェイドは自分達の家で
未来に三つのバラが入った花束を渡した。
「ジェイド、これは…」
「やはり覚えていませんね。
今日は謁見の部屋で私達が初めて会った
記念日ですよ」
「あ!」
未来の頭にあの時の事が
鮮明に蘇った。
「そうか、あれから三年なのね。
覚えていてくれて、ありがとうジェイド」
「記憶力には自信がありますから」
ジェイドは花がつぶれるんじゃないか?
というくらいに未来を抱きしめた。
「ジェイド…あの…」
「ああ、花が台無しですね」
ジェイドは慌てて離れた。
「花もだけど
実は私もジェイドに報告があるの」
そう言って未来は自分のお腹を
愛おしそうに撫でた。
「未来?!まさか…」
「うん、ここにいるみたい」
そう言った未来を
ジェイドは今度は優しく抱きしめた。
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