番外編「軍服の二人」


ベルケンドで想いが通じ合った

未来とジェイド。

メジオラ高原から帰り

未来は再び

ベルケンドのホテルで休んでいた。

夜。

彼女の部屋をノックしたのはジェイドだった。

「明日は時間がありますから

出かけませんか?」

「そうね。

今後に備えて…」

未来は調達に行くのかと思ったが

「おや、デートの誘いだったのですが」

ジェイドは笑った。

「え?デート?!」


翌朝

「お待たせ、ジェイド」

少し照れながら未来は

ホテルのロビーで

ジェイドと待ち合わせをした。

「初デートが軍服というのも

私達らしいですね」

「確かに」

そう言いながら二人はホテルを出た。

手は繋がなかった。

「もう体は大丈夫なのですか?」

「え?」

歩きながらジェイドが聞いた。

「シェリダンで無理をしましたから」

「ああ…もう大丈夫よ」

実際三日寝込んだが

未来の体は全回復していた。


夕日が染めるホテルに

二人は帰ってきた。

軍服でキムラスカ領といこともあり

ただ食事をしたり歩いたりしただけだったが

未来もジェイドも楽しかった。

「今日はありがとう、ジェイド」

「いえ…」

部屋に入ろうとする未来。

ジェイドはそれを

背中から抱きしめた。

「ジェイド?!」

「未来…貴女が好きです」

耳元で聞こえるジェイドの声に

未来は溶けてしまいそうだった。

「また平和になったら

ゆっくり過ごしましょう」

ジェイドは今度は未来の手袋を外し

そっと手の甲にキスをした。

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