エピローグ


ジェイドと出会って

オールドラントへ来て

一度は離れてしまったけれど

私達は夫婦になった。


そして二年後。

私は第七音素を

うまく使えるようになり

マルクト軍へ入った。

ジェイドと所属は違うけど

今は治癒術士として

みんなの役に立てるように

毎日を送っている。


「頑張ってますね、未来」

「え?そう?」

ある夜。

布団で並んで横になると

ジェイドが褒めてくれた。

「ええ。

治癒術だけではなく

優しく接してくれると

みんな喜んでいます」

「よかった」

えへへと私は笑った。

そんな私を見て

ジェイドはぎゅうって

抱きしめてくれた。

そしてキスが深くなる。

「ジェイド…ダメ」

「疲れてますか?」

「そうじゃなくて…」

私はお腹に手を置いた。

「まさか…」

「うん!二か月だって」

さっき産婦人科に診てもらって

実は早くジェイドに言いたかった。

「そうですか!

ありがとうございます、未来」

「軍は辞めなきゃいけないけどね」

「それでいいのですよ」

ジェイドはもう一度笑った。

「え?なんで?」

「もちろん

変な虫が近寄らなくなるからです」

至近距離でジェイドが言ったことは

意外だった。

「まさかジェイド

やきもち妬いてたの?」

「さあ、どうでしょう」

ジェイドはとぼけたけれど

「絶対妬いてる〜」

私は嬉しくなった。

「ふざけたことを言うと

お仕置きですよ?」

「あ、赤ちゃんいるのに」

「大丈夫ですよ。

全身に重りをつけて

海中散歩しろだなんて

言いませんから」

「それって封印術じゃん!」

私達は布団の中で

…じゃれあうって言うのが

ぴったりくるかな?

そんな幸せな日々が

これからも続きますように。


END

前のお話 おしまい

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