第十五話A


「ジェイドは私が愛する人。

誰よりもこの世界よりも

私は彼を愛しているの」

「わかった。

帰るがよい」

ローレライがうなずくと

もう一度

私は眩い光に包まれた。


「未来!」

光がおさまり

ジェイドが見えたと思ったら

もう私は抱きしめられていた。

「ジェイド…」

私もジェイドに抱きつく。

「もう会えないと思いました」

苦しそうにジェイドが言った。

「ごめんね。

もうあんなこと、しないから」

「ええ」

うなずいたジェイドは

私を強く強く抱く。

「ジェイド、苦しい」

「我慢してください。

もう離したくない」

そう言ったジェイドは

しばらくして私を解放した。

「未来…私と結婚しませんか?」

「え?」

自分の耳を疑った。

け、結婚?!

「本当はもう少ししてから

きちんと準備をして

プロポーズをするつもりでした。

ですが我慢できなくなりました」

「ジェイド…!

私でいいの?」

「ええ。貴女でなければダメです」

ジェイドはうなずき

私も応えるようにうなずいた。

そして、その夜。

私達は初めて

同じベッドで眠った。


HAPPY END(エピローグへ続く)

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