第十二話B


「おっと…こっちもか」

「陛下!?いつの間に…」

あきれながら現れたのは

ピオニー陛下だった。

「お前さんがこんな所で

愛を叫んでいるところからだ」

「さ、叫んでなんか…」

「未来、周りを見て」

慌てた私がティアに言われた通りに

周りを見ると…

庭にいた全員がこちらを見ている。

ぎゃーーー!

恥ずかしくて死ねる。

「ところで陛下。

さきほど「こっちも」と

おっしゃってましたが…」

「ああ。

実は俺もジェイドに聞いたんだ。

未来のどこか好きか?って」

ガイの問いに陛下はそう言い

「え?ジェイドにですか?」

私はまた慌てた。

「そうだ。

するとジェイドは

「全部に決まってるじゃないですか」

って言ったんだぜ?」

「大佐が?!」

冷静なティアまで驚く。

もちろん私の顔は熱を帯び

きっとにやけている。

「ジェイド…」

ジェイドがいるだろう

宮殿を私は見上げた。

どんな気持ちで答えたんだろう。

嬉しくて仕方がなかった。



【ジェイドの好感度+0】


第十三話へ続く

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