第六話「眠ってるから言える」


ふいに夜中に目が覚めた。

時計を見ると夜明けまで

まだまだ時間があった。

だけど眠れそうにない。

どうしよう?

すると不意にジェイドの顔が

頭の中に浮かんだ。

一緒に暮らしているのに

今、無性に会いたくなる。

私は思い切ってジェイドの寝室へ

行ってみることにした。

昨日の朝はジェイドが訪ねたし

起こさなくちゃいいよね?


当たり前だけど

ジェイドは眠っていた。

いつもと違いメガネもかけず

初めて見る寝顔は美しすぎて

しばらくうっとりと見惚れてしまう。

「ジェイド…好き」

気がついたらそうつぶやいていた。

いまだに直接言うのは照れるけど

ジェイドが眠っているから言えた。

だけど

「聞きましたよ?」

ジェイドは目を開けてしまう。

「ぎゃああああ!!」

私は思わず悲鳴を上げた。

「その反応は傷つきますね」

そう言いながらジェイドは起き上がり

私の世界は反転した。

ジェイドが私を

ベッドの中へ引きいれたのだ。

「じぇ、ジェイド…寝てたんじゃ…」

「軍人ですから

人の気配で起きるのには慣れてますよ」

真っすぐに私を見て

ジェイドはそんなことを言った。

「そ、そうなんだ…。

とりあえずどいて?」

「お断りします」

そう言ってジェイドは

私にキスをした。

しかも昨日とは違い

深い深いキス。

え?え?!

いくら昨日

ファーストキスをしたとは言え

展開早すぎない?!!

「真っ赤ですよ?」

キスをやめたジェイドは

面白くて仕方がない

という顔をしていた。

ドSだ。

「続き、しますか?」

「え?」

ジェイドの言葉に私は…



A.「続きって?!」
B.恥ずかしくて黙る

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