第五話B


「うん」

もちろん目を閉じる理由は

分かっていたけれど

私はうなずいてしまった。

「キスするために

決まっているではないですか」

ジェイドの赤い瞳が

目の前で細くなる。

笑ったんだとわかるのに

数秒かかった。

「そ、そうだよね」

私は今度こそ目を閉じた。

ジェイドとキスしたかったし

これ以上綺麗な顔を

至近距離で見つめていたら

ドキドキしすぎて死ぬかもしれない。

いや…本当に。

そんなことを考えていたら

「キスの時の考え事は禁止ですよ?」

見抜いていたジェイドは

そう言ってキスをしてくれた。

ジェイドの唇はやわらかくてあったかくて

私は完全にキスに酔ってしまった。


【ジェイドの好感度+2】


第六話へ続く

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