第五話「目を閉じて」


ジェイドの屋敷での生活に

だいぶ慣れてきて

私はオールドラントについて

学ぶ日々だった。

そして今朝も

フカフカな布団の中で目が覚めて

気がついたら誰かの気配がして…ん?

「だだだ、誰?!」

私は警戒した。

泥棒とかならジェイドを呼ばなくちゃ。

けれど…

「嫌ですね、私ですよ」

そこにいたのは微笑むジェイドだった。

「なんだ…ジェイドか」

私は安心した。

「なんだとはひどいですね」

そう言いながらジェイドは

くすくすと笑う。

「だって誰かわからなかったのだもん」

「すみません。

それでは…おわびに…」

ジェイドはそこまで言うと

手袋のしていない手で

私のあごにふれて

私は強制的にジェイドを見つめた。

「ジェイド?」

ぎゃーーーーー!!

ジェイドの綺麗な顔が近いよ!

今までで一番近いよ!

もしかして、これは…?

「目を閉じてください」

「な、なんで?」

「言わなくてはダメですか?」



A.黙って目を閉じる
B.「うん」

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