番外編「惑星譜術〜中編〜」


ロニール雪山のかなり奥へ行くと

惑星譜術の譜陣らしき物があった。

しかしジェイドはこれは

封印の譜陣に

書き足されたと言う。

そこにやって来たのはディストだった。

「幽霊…ではなさそうね」

「そうですね、残念ながら」

「二人共、酷いじゃないですか」

未来とジェイドに

ディストは地団駄を踏んだ。

そしてジェイドは浮かない顔だったが

譜陣に触媒を並べた。

「やりましたよ!

これでネビリム先生が復活する!」

「なんですって?!」

聞き捨てならない名に

未来は驚いた。

「ここにはジェイドが

最初に生み出した

レプリカがいます!

我らが愛する

ゲルダ・ネビリム先生がね!」

「ご苦労様、サフィール」

岩が開いたと思ったら

女性の声がした。

そして

「まずい!伏せろ!」

ジェイドが叫ぶ。

未来達は言われた通りに

伏せたが

ディストは岩から出た光線を

まともに受けてしまった。

「しぇんしぇい…」

そう言ってディストは

椅子ごと倒れた。

そして岩から現れたのは

美しい女性だった。

「こいつ…強い」

「この人が…」

ルークと未来が呆然とした。

「どうしてお前がここに…」

ジェイドも動揺を隠せない。

「うふふ。

お久しぶりね、ジェイド。

昔はあんなに可愛らしかったのに

今は随分怖そうな顔をしているのね」

「どうしてお前がここにいる。

…答えろ」

「まあ、怖い」

ネビリムのレプリカは

足りなかった音素を

触媒で補充したらしい。

「ねぇ、ジェイド。

あなた、私を殺そうとしたわね。

私が不完全な失敗作だから。

でももう完全な存在よ?」

「それは…」

「だ、黙れ!

なにが完全だ!

ディストはお前の被験者の

生徒だったんだぞ?」

「そうだよ!

仇はうつからね!」

ルークは剣を抜き

アニスはトクナガを持った。

「…いけませんね。

私としたことが

取り乱してしまった。

この際、あなたが完璧か

どうかはどうでもいい。

譜術士連続殺傷事件の犯人として

あなたをとらえます」

「生け捕りにする…

とは言わないわ」

ジェイドと未来が

足元に譜陣を光らせる。

「あら、面白いわ。

勝つのは…私だけどね!」

ネビリムも戦闘の構えになった。

「行くぞ!」

「おう!」

まずは前衛のルークとガイが

ネビリムに斬りかかろうとしたが

「甘いわ!」

ネビリムの槍に傷つけられる。

早くも二人は深い傷を

追ってしまった。

「ルーク!ガイ!

ハートレスサークル!」

未来はすぐに回復し

「未来に届いて!

トリビュート!」

ティアが譜術の力を

未来にわけた。

「許しませんわ!」

「行くよ〜!」

ナタリアとアニスも

ネビリムに攻撃をするが

「タイムストップ!」

ネビリムは叫んだ。

そして次の瞬間

未来達の体は動かなくなった。

(なに?!動けない…譜術?)

憶測する未来に

「あなたから始末してあげるわ」

ネビリムが槍をむけた。

しかし

「未来!」

すんでのところで

譜術の効果は切れて

ジェイドがネビリムの槍を

自分の槍で跳ね飛ばした。

「ネビリム!覚悟!」

助かった未来の足元には

最大限の譜陣が開く。

「アイシクルストーム!!」

未来の秘奥義は

ネビリムに致命傷と隙を与え

「天高満つるところ我は有り

黄泉の門開くところに汝有り

出でよ神の雷!」

「ジェイド!」

ジェイドも秘奥義を唱え

ネビリムは焦った。

「これで終わりです!

インディグネイション!」

ジェイドはためらいもなく

ネビリムを攻撃した。



to be continued

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